目的のブックマークへのアプローチを記録するソーシャルブックマークが競争力を手に入れる

by tanabe on October 17, 2005

一ユーザーとして、ソーシャルブックマークを地味に使い続けています。公開しながらdel.icio.usを、そしてこっそりとはてなブックマークを使ってます。

もし、すべてのユーザーが自分と同じような使い方をしているとしたら、という仮定の上でですが、ソーシャルブックマークで一番の競争力となるデータというのはタグでもなくブックマークしたユーザー数でもなく、またコメントなどのコンテキストでもなく、こいつになるんじゃないかな、と思ったものがあります。

それは、例えば二、三ヶ月前にブックマークした内容を探すときにどのようなアプローチでそのブックマークへと到達したかというアプローチの流れ、そしてどのブックマークが再び参照される頻度が高いかというデータです。

 

Tim O'Reillyが『Data is Next "Intel Inside"』と言っていたとおり、Webアプリケーションの時代にサービス提供者が手にするデータはビジネスの原動力になり得ます。問題は、ユーザーがログとして残すデータは膨大ですが、どのデータはWeb2.0的に外部と共有してWebのスケールへ生かし、どのデータはプロプライエタリな企業としての盾に使うのかという見極めだと思います。(この考え方自体が旧世代なのかもしれないという疑いも捨てられませんが)

そして、ソーシャルブックマークにおいてはこのユーザーの検索の際のアプローチや参照頻度がその自分だけの武器とすべきデータに当たるのではないか、と思うのです。

以下、ちょっと補足です。

  • 検索のアプローチ ・・・ どんなキーワードで検索した結果発見したのか、どんなタグから引っ張って見つけたのか、あるいは月日から探し出したのか
  • 参照頻度 ・・・ 何回も参照されるブックマーク(の指すURL)はいいエントリである可能性が高いでしょう。単に400users! ヤッタネ! というエントリよりは意義がある気がします。
  • ユーザーの利用方法に基づいて意味のありそうなデータを考えてみている。あくまで「皆が私と同じ使い方ならば」という仮定の上でですが、私が再検索したエントリは意義深いエントリが多かったです。
  • 問題としては「どのブックマークの一覧を表示したか」というログはサーバに残りそうですが、「最後にどのURLへ跳んだか」という履歴は現在残っていないんじゃないかという疑いがあります。中の人の意見を期待!