THE WHOは好きですか?The Jamは好きですか?thee michelle gun elephantは好きですか?
つまりはそういうことです。THE BLUE VANを聴いてください。
ブリブリした骨太のグルーヴに乗るポップセンス。そして、ブラックミュージックへの傾倒。隠し切れないTHE WHOへの深い愛情。
飽きのこないしゃがれたボーカル。タンタンと乾いた音のドラム。ヘナヘナした音の腰くだけオルガン。はねまわるベースはきっちりメロディも刻み、ギターはなんとも言えない魅力的な鳴きを見せる。
ここにはモッズのための大切な要素がすべて詰まってます。アルバムとしての統一感も絶妙で、ラスト12曲目の"NEW SLOUGH"が8分以上もジャムっているんですが、冗長なかんじは皆無。最高。
これで、トータル39分34秒。あっという間の12曲。
ひさしぶりにこんなに人をハッピーにさせる力を持ったバンドに会いました。イメージとして一番近いのは、mover。黒さ、そして他にはない圧倒的なメロディのセンス。聴いているだけで踊りだしたくなるグルーヴ。60年代ロックの要素を強く持ちながら、けしてそれだけで終わらせず、ちゃんと現代の音楽としてまとめているバランス感覚はすばらしいの一言。そう、これが聴きたかったんです。
リバプールにはThe La'sがいましたが、どうやらデンマークにはTHE BLUE VANがいたようです、とまで言ったら言い過ぎでしょうか。
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追記)このアルバムの一番の凄さは実は「音」そのものかもしれない。ここには、他のすべてのバンドが失ってしまった「あの時代のあの音」がなぜかきっちりと鳴らされている。ひとつひとつの音がブリブリと弾力性を持って跳ね回っている。音自体にこんなに魅力を感じたのは、thee michelle gun elephantの超傑作シングル "Get up Lucy"以来かも。(シングルの方。アルバム収録のものとはまったくの別モノ)
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