目の前の仕事が日々の作業の連続にならないために

by tanabe on August 08, 2005

retreatと呼ぶのか。

Life is beautiful」さんより。

http://satoshi.blogs.com/life/2005/08/post_1.html

これはトップダウン型の戦略で進んでいるプロジェクトでは実はとてもとても大事なものになると思う。これがないと、一年、二年もののプロジェクトなんてあっという間に「日々の作業」に成り果てるよな。

会社で日々の仕事に追われていると、「自分が今している仕事は、プロジェクト全体の中でどんな役割を果たすのか」、「そもそもこのプロジェクトは会社にとってどんな意味を持つのか」などを考えたり話し合ったりする時間も機会をなかなか作ることができないので、あえて会社から離れた所でミーティング(英語では off-site meeting)をすることによって、その辺りの意識合わせをしっかりとしようという試みである。

 マイクロソフトでは、この手のミーティングを retreat (直訳は「退去」)と呼んでいたが、これはビジネスを戦争に例えるのが好きなビル・ゲイツが、最前線で戦う戦士たちを敵の弾の届かない所まで一旦退去させ、体を休ませながら次の戦略を練るイメージで使い始めた言葉だ。破竹の勢いで敵を打ち倒しておきながら、時々「退去」して戦列を立て直す、というあたりが、ビル・ゲイツを超一流の武将にしている由縁だな、つくづく関心したものである。

温泉に行くというような余暇的な意味合いを持たせるかはともかく、ちょっと気分を晴れやかにさせられる場所で

「自分が今している仕事は、プロジェクト全体の中でどんな役割を果たすのか」、「そもそもこのプロジェクトは会社にとってどんな意味を持つのか」

を整理するのって重要。

定量的に計測してみないと何とも言えないけれど、アウトプットの品質に大きく関わるんじゃないか。特に長いプロジェクトであればなおさら。

これを実際にプロジェクトの渦中でやるのであれば、単なる愚痴大会で「あー、なんだかんだ言っても結局やるしかないんだよねー」っていうありがちな結論に落ち着くのを防ぐのために、「すごい会議」的にちゃんと流れをマネジメントしてやる必要がありそうだな。