職場で雑誌の記事紹介を書いている。社費での購読雑誌の利用促進策らしい。
で、今月はDB Magazineの9月号についてこんなことを書いてみた。
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DB Magazine 9月号の紹介です。
〜記事紹介〜
DB Magazine 2005.9
『身近なXML利用でますます高まる実践レベルの知識と技術力の価値』
(P150〜P159)
基本的にはXMLマスターの試験広告です。サンプル問題の掲載などもあります。
XMLマスターの話に行くまでに最近のXML活用事例が軽くまとまっています。(内容はそれなり)
”身近なXML”に必要なこと
さて、この記事からは見えないXMLの本質的な部分をちょこっと解説しましょう。
記事冒頭の最近のXML活用事例でもわかるように、基本的な活躍の分野は二種類に分けられます。
・Javaとの連携
・構造データの表現フォーマット
・Javaとの連携
この用途でXMLが使用される理由の指摘に面白いものがあります。
http://www.rubyist.net/?matz/20050105.html#p01
XMLはJavaよりもずっとagileでflexibleなので、「Javaアプリケーションのスクリプティング」の標準的言語の地位を確立しているのだ。
Javaではちょっとしたことを書くのにもかなりの量の「おまじない」が必要です。
で、それはわずらわしいから、もう少しやわらかいXMLを多用して、そのJavaのデメリットを吸収してしまおう、という理由で使われているという説です。
・構造データの表現フォーマット
一方の構造データの表現フォーマットとしてのXMLは上記のリンク先で言う、「interoperability」を実現する使い方です。
この使い方についてはXMLが不向きだという意見があります。
http://www.rubyist.net/?matz/?date=20030507#p02
http://www.rubyist.net/?matz/20030508.html#p04
まつもとゆきひろさんの主張のとおりYAMLを使うかどうかはともかく「ちょっと使いたい」時にXMLが冗長だというのはたしかです。(そして、たしかにYAMLは気楽に使える。)
業務アプリケーションの開発という視点に立てば、単純に”標準としてのXML”という利用も馬鹿になりませんが、「とにかくなにがなんでもXML」と考えるよりは、なぜそこでXMLを使うのかを理解すること、そしてよりよい使い方はないのかを意識することこそ”身近なXML”に必要になるでしょう。
※ もう一つのピックアップ記事。
P44-47のイーシー・ワンCEOのインタビューは面白いです。
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さっぱりDB Magazine自体の利用促進になっていない。
イーシー・ワンのCEOインタビューは時間があったら、こっちで少し触れたいと思っている。