「すごい会議」の本質を読み解く。

by tanabe on June 24, 2005

すっかり大橋禅太郎氏の「すごい会議」にやられてしまった。

タイトルに騙されずに読み解けば、この本の本質は会議のハウツー本ではなく、マネジメントのフローを作ることにあるのがわかる。実践するマネジメントを会議によりドライブするのだ。

問題解決の方法には他にも有力なアプローチがある。当初仮説からスタートし、ファクトベース、MECEといったツールで問題を掘り下げるいわゆるマッキンゼー方式は有名だ。ただ、現実に企業で適用することを考えたとき、中々周囲の人間との折合いが難しかったりもする。特に事実を重視して問題を解決していく文化がない場合は障害も多い。また、日々現われる課題の一つ一つを徹底的に分析しきるのは物理的に困難だ。

そういった実情を踏まえて、「じゃあ、現実的にどうやって組織で問題へ立ち向かうか?」という重要な答えの一つがこの「すごい会議」には書かれている。

その基本信念は「成果の出ない会議は無意味であり、目の前の課題をマネージするのに必要ないことをやるのは無駄だ」という考えだろう。

これを、「それじゃあ、どうやったらすべての会議で成果を出していくことができるか?」と考えた結果が「すごい会議」なのだ。

だから、すごい会議を本の手順で徹底してやれば、必ず成果に結びつくようになっている。そして、その成果は会議室を出たらすぐにアクションへ移せるレベルへと詳細化されている。

会議自体がマネジメントの一環であり、会議を通して問題をマネージしていく。だから、会議そのものが成果になってしまう。これが、すごい会議マジックだ。

ここを見誤って、「会議を上手に運営するためのツール」を探してしまうと、いまいち本の価値がわからないかもしれない。この本は、その前提となる会議の意義を問い、覆すものだからだ。そんな人は、あなたがツールを探しているような「会議」は何をアウトプットするのか、それをもう一度考えると本質へ近づけるかもしれない。

すごい会議−短期間で会社が劇的に変わる!

私は「問題を解決する場」としての会議はあまり評価していない。しかし、このマネジメントの役に立たない会議をやるのは無駄なので、いっそ会議自体をマネジメントの一環にしてしまおうというアプローチには非常に共感する。

Amazonの書評で不評が目立ち、かなり不本意だったので援護射撃をしてみた次第。



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imasuguyaruです。 今回は「すごい会議」を導入した成果をシェアしますね! 以前より、自分のコミュニケーション問題にぶつかり、「コーチング」そして「NLP(神経言語プログラミング)」などを学び実践しています。 最近は組織やチームのなかで、更に効果的にコー
■短期間で会社が劇的に変わる「すごい会議」に学び実践する!【人生を素敵に変えるブログの使い方♪ブログは、いまやっとかないと損ですよ!ブログで、人生を加速的にステキにする方法はこれだ!!】at July 11, 2005 16:43
[tanabe sunao: 「すごい会議」の本質を読み解く。] へえ。 蔵書に寄付するとかいう人がいたのだが、何で寄付する気になったのかをもしかしてつまらなかったってことかと考えてあまり期待していなかったのだが、そういうことか。 回覧で回ってきたので読んでみよう。
すごい会議【tmiura.notice】at July 15, 2005 12:13
すごい会議−短期間で会社が劇的に変わる!大橋 禅太郎おすすめ平均 これは面白いですねすごい?ノウハウ本をイメージすると期待はずれかも?それほどすごくない会議?会議が変わる、会社が変わる、を期待できるAmazonで詳しく見る by G-Tools 起業に関する本ではないので
すごい会議−短期間で会社が劇的に変わる!(大橋 禅太郎/大和書房)【ネット起業家!30歳で起業を目指すブログ】at July 29, 2005 00:09
この記事へのコメント
いやーありがとうございます!
そのとうり、実はこの本の企画段階でのタイトルは「経営手順」でした。
ありがとうございます!
Posted by 大橋禅太郎 at July 11, 2005 01:18
まさかの著者ご本人からのコメントどうもありがとうございます。
えらそうに本質などと言い切っていたので、これで安心して公開しておけます。

ここに書いた内容は、実は一読した際にはピンと来てませんでした。

実際に自分が目前の一時間の会議を「すごい会議」化しようと思い、
どこで何をやるか、何を削るかの時間割を作りながら、何度も読み返すうちに、
基本的にはどこも削れないことに思い当たり、そこから「ああー」と一気に腑に落ちました。

毎年、一冊くらいはビジネス書でバイブル化して何度も読むものがありますが、
「すごい会議」は間違いなく今年のそんな一冊です。

すばらしい本をどうもありがとうございました。
Posted by tanabe at July 11, 2005 01:55