せっかく資料の公開をしてもらっているので、EclipseCon2005でのTim O'Reillyのプレゼン資料からその主張を読み取りたい。
まずは理解するための予備知識をまとめた部分を抜粋して紹介。"Open Source Paradigm Shift"の内容が非常にわかりやすくまとめられている。年季を経て、さらに本質に向かって洗練されたかんじだ。
せっかく資料の公開をしてもらっているので、EclipseCon2005でのTim O'Reillyのプレゼン資料からその主張を読み取りたい。
まずは理解するための予備知識をまとめた部分を抜粋して紹介。"Open Source Paradigm Shift"の内容が非常にわかりやすくまとめられている。年季を経て、さらに本質に向かって洗練されたかんじだ。
PCでの”パターンの失敗の形”
PC時代の構造。
GNU/LinuxやBSD上で走っているユーザーフレンドリなアプリケーションとはどんなものがあるか?
利用者数から言えば、他のLinuxアプリケーションと比べても、これらのアプリケーションがLinuxを代表するアプリケーションと言っていいだろう。こうしたアプリケーションはオープンソースの開発者によって作られ、オープンソースのインフラの上で稼動している。
Another Pattern Failure?
These applications are created by open source developers and run on an open source platform, but…
- Companies are fiercely proprietary
- Source code is not distributed
- Licenses have no effect
- Value is in data, not just code
O'Reillyはこういった形のビジネスを行う企業に対して、新しい”パターンの失敗の形”を見ている。
インターネット時代の構造。
導入部の締めは「イノベーションへの解」からの一節となっている。
"The Law of Conservation of Attractive Profits"
"When attractive profits disappear at one stage in the value chain because a product becomes modular and commoditized, the opportunity to earn attractive profits with proprietary products will usually emerge at an adjacent stage."
-- Clayton Christensen
Author of The Innovator's Solution
In Harvard Business Review, February 2004
「製品がモジュール化されコモディティ化したことで、魅力的な利益がバリューチェーンのあるステージからなくなったという場合、プロプライエタリな製品により魅力的な利益をあげるチャンスは、大抵その隣りのステージへと移っている。」
7ページ下段のスライド、8ページ上段のスライドを比べ、どこの利益がどこへ移ったかを見比べてほしい。(Open Source Paradigm Shiftの頃の『O'Reillyはインターネット時代のIntel Insideだ』という主張は引っ込めたのだろうか?コンポーネントを結びつける役割へ移っている。)
そして、いよいよここから本題へと入っていく。
なお、今回の内容はスピーチによる補足なしなので、変わりに「英語で読むITトレンド」時代の梅田氏の解説を参照しながら読み進めるとスムーズに理解が進むと思う。以前、私のエントリで参照先をまとめているので、それから辿って参照して頂ければと思う。