Blogでは多くの知的付加価値の高い文章が日々生まれている。これらは、大きく分けて二つのタイプに分けられる。
■情報提供型
新しい事実の提示をもって、新たな知見を生む
■思考提供型
自らの思考内容を提供することで、新たな発見を生む
思考提供型は、さらに二つのタイプに分類が可能だ。
・仮説提起型 − 自らの仮説を提起。問題を投げかける。
・分析検証型 − 事実や仮説を分析・検証し、その内容を構造的に詳細化する。
今回のテーマ、「知的付加価値の高いコメントやトラックバック」を行うためには、どのようにすればよいかをそれぞれのタイプ別に考えてみる。
□ 情報提供型へ付加価値を生む
・So What ?による展開
その情報が真実だとして、つまりはどういうことなのか。いったい何が新しくて、それによってどのような影響が出てくるのか。これらを追求することで、情報に対して奥行を与える。
・Why So ?による展開
なぜそういえるのか。本当に情報のとおりなのか。これを深くつっこむことで、その本質を抉り出す。
□ 仮説提起型へ付加価値を生む
・Why So ?による裏付けを行い、仮説を論理的にビルドアップする。
□ 分析検証型へ付加価値を生む
・So What ?による新たなアイデアの創出を行い、分析の結果を展開する。
結局は単なるロジカルシンキングであるが、こう体系立てて思考の深まるやりとりが成立しているブログがまだまだ少ない気がしたので、整理してみた。
Blogの持つ機能というのは、本当に議論を深めるのに適した機能だ。本来は一人で深めて結論まで持っていくべき論理的な分析を、ネットワークを介して分散して行うことができる。
当然、最初にエントリを出す時点でこのSo What ? Why So ?を一通りやってから記事を出されると、その後の議論の展開も非常にレベルが高く本質的になる。この意味で、梅田望夫氏のBlogはお手本のような内容である。最初の問いかけが本質的かつ具体的なので、その後につくトラックバックの内容の高さは目を見張るものがある。ぜひご覧頂きたい。